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Date - 2021.07.19

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新米鍼灸師が将来に迷わなくなる為に読む記事

僕が学生の頃の先生が言っていた言葉、
「鍼灸師の人生は、卒後5年間をどのように過ごしたかで大体決まる。」

僕は、割と本気でこの言葉を信じてます。

 

国家資格を取得し、
学校を卒業してどのような職場に就職し、
どのような人と会い、どのような学びと経験を得るかで、
人生は大きく変わります。

卒業して8年が経ち、
同じ教室で一緒に学んでいた同級生たちの今の働き方を見てみるとスタートラインは同じだったはずなのに、
皆それぞれやっていること、目指しているところは、大きく違います。

 

僕の同期は約80人おり、
全ての同期の動向を知っているわけじゃないけど、
比較的多くの同期との繋がりを保ちつつこの8年を過ごして来れたかなと思います。

これから鍼灸師として人生を歩む、新卒鍼灸師の皆さん、
そして、ここ数年で資格を取った新米鍼灸師の皆さんに参考にして頂ければと思います。

 

また、この記事は、
僕が鍼灸師である為鍼灸学生向けに書いていますが、
きっと鍼灸師以外の将来に悩む方々にとっても参考になることがあるかと思います。

未来が見えないという方も読んで頂ければ嬉しいです。

 

一人で先の見えない未来を考えるのは難しい。
ならば、先人たちの生き方を見て、
自分なりの未来を見つけるヒントを見つけてみるのも良いのではないでしょうか?

 

僕の人生のロードマップ

まずは、今現在の僕が見ている死ぬまでの人生についてお話ししておこうと思います。
僕は、80歳で安楽死で死にたいと今思っています。

きっかけは、
3年前に豪華客船で働いている時に多くのゲストの様々な人生の話を聞く機会に恵まれ、
また彼らが老いて来た姿を見て、自分の死の瞬間について考え始めたことでした。

それからいろいろな哲学書を読み、
様々な哲学者の死についての考えに触れることで、
今の考えに至りました。

 

元々僕は、60歳で湖のほとりに家を建てて、
毎日好きな本を読みながら生活するという人生目標を立てていました。


その目標を達成する為に何が必要か逆算して何が必要か、
50歳の時にどうなっている必要があるのか、
40歳の時にどうなっている必要があるのか、
35歳はの時は?と計画を考えています。

 

この60歳の時にどうなっているかという目標を立てたのは、21歳の時でした。

鍼灸学校を卒業し、国家資格を取った僕は、
卒後すぐにカリフォルニアへ半年間、語学留学に行きました。

その半年の間に毎日のように将来どうなりたかを考え、
鍼灸師という仕事をしないことも選択肢に入れ、
本当にやりたいこと、どのように生きていきたいかをとことん考えました。

あの半年があったから、
この8年を僕はいろいろな経験をしつつも一つの目標に向かって進んで来れたと思っています。

 

ただ、21歳の時に見えていたのは、
33歳で大学卒業、30代後半でアメリカのプロスポーツチームでトレーナーになり、
40代でキャリアハイ、40代後半から50代にかけて、後進育成に注力し、
50代後半でリタイアし、60歳で湖のほとりでのんびり生活しつつ、
時たま学校で勉強を教えたり、講演をしたりするなんていうぼんやりとしたものでした。

 

今の僕が見ているのは、
35歳でスイスかオランダの大学院へ心理学を学びに行き、
カウンセラーの資格と博士号を取り、
40代で安楽死を行う機関でインターン等を経験し、
40代半ばで安楽死の受け入れとカウンセリングを行う会社を立ち上げ、
人々が家族や親しい人との幸せな最後を迎えるための事業を行い、
50代は後進育成に注力しつつ、研究を続け、
鍼灸治療の効果と同じ効果が出せる治療機器を開発し、
人々がより快適に暮らせる世の中を作りつつ、
カウンセリング、教育を行うことで、人々が幸せに生きる手助けをするということ。

そして、60歳になる頃には湖のほとりで暮らし、
オンラインでカウンセリングを行いながら、
教授として大学で講義を持って教育を行いながら晩年を過ごし、
80歳になったら自分の葬式を生前葬で行い、
人々との別れの場を作り、前夜に自分の生き様と安楽死をすることに対する思いを記事に書き上げ、安楽死で眠るように最後の瞬間を迎える。

翌日には、手配していた業者が自分の遺体と遺留品の処理を行い、
遺体は、木の養分となる形で埋葬してもらう。
それらすべての手配を生前に自分で行い、家族や親しい人とは楽しい思い出だけを残して逝く。
そんな人生です。

これが、今の僕が見ている人生のロードマップ。

 

僕の理想的な死に方について書いた記事はこちら↓

29歳の今考える、自分の死ぬ時、死に方について。

 

 

 

遠くの未来を考える為に必要なこと

少し先の未来、3年5年後の目標を持って頑張ることも良いと思います。
でも、その先を考えた上で立てる5年後の目標と先を考えないで立てる5年後の目標では、
実際に5年経った時に起こることが大きく変わると思います。

ずっと先の未来、20−30年先を考えた上で立てた5年後の目標であれば、
5年経った時にその成否に関わらず、
その先をどうするかに大きく悩むことはないのではないかと思います。

しかし、先が見えてない中で立てた5年後の目標だと、
5年経った時にその次に何をするのかまた1から考えないといけなくなるかもしれません。
言ってしまえば、
いつまで経っても迷う人生になるかもしれません。

また、5年経った時にやりたいことが新たに出来た時、
もしかしたらそれまでの5年があまり役立たないものになってしまうかもしれません。

 

出来るならば、
これまで生きてきた中で得た経験全てが活かせる仕事がしたいところですが、
先を考えて行動しなければ、
経験を積み上げることが出来ないまま歳を重ねることになってしまうかもしれません。

だからこそ僕は、
これから新しい人生の道を開く鍼灸学生の皆さんには、
30年先の自分の姿をイメージし、
そこに向かってこれからの目標を
20年後、10年後、5年後、3年後、2年後、1年後、半年後、3ヶ月後、1ヶ月後、3週間後、2週間後、1週間後とブレイクダウンして立ててみて欲しいと思います。

なかなか立てた目標通りに全てが進むわけじゃないけれど、
それでも人生に迷うことが減り、
未来に不安を抱えることがなく、
鍼灸師人生を歩めるようになるのではないかと僕は思います。

 

僕は、死ぬまでの人生のロードマップの詳細が固まるまで8年かかりました。
最初はぼんやりしていたものが、
いろいろな経験をすることでどんどんと鮮明になり、
今ではかなりはっきりしたものとなりました。
きっともう人生に迷うことはないでしょう。

 

最初から僕のように答えが見つからない人もいるかもしれません。
それでも大切なことは考え続けること。
そして、自分がどうなっていたいかを考えること。

僕らの人生は、何も考えずに生きるには長い。

 

 

未来を考える為にはまず何を考えるべきか?

最初に考えるのが良いのは、
何をしたいかよりも何をしたくないか。

将来、
どんな生活をしたくないのか、
どんな人になりたくないのか、
どんなことをしたくないのか。

 

やりたいことだけをやって生きていければそれに越したことはないけど、
僕らの人生は、好きなことをやる為に好きじゃないこともやらないといけません。

その中でも絶対にやりたくないことをやらずに済むように生きる為には、
そもそもそういう状況にならないように計画立てて生きるのが良いと思います。

 

なので、
まずは、やりたくないことを書き出し、
そこから次はやりたいことを書き出す。

両方を見た上で浮かび上がってくる生き方を軸にして、
将来を考えてみると自分が生きたいと思える生き方が見えてくるんじゃないかと思います。
いろいろと考えて行くと生きたいと思える生き方がいくつか見えて来ると思います。

そして、何度も考えた上で、
最後に残った生き方が自分が求める生き方になるのではないかと思います。
そしてそれをより良いものにする為にはどうするのが良いかを考え続ければ、
自ずと理想とする未来が見えてくるのではないかと思います。

漠然と何をしたいのかを考えるのではなく、
ひとつひとつ取捨選択をして未来を考えていけると答えにたどり着きやすくなるのではなかなと思います。

 

 

答えが見つかったと思っても考え続けることが大切       

寝る間も惜しんでとことん考えて出来た答えが正解だと思うかもしれない。
だけど、一度出た答えを何度も再考してみることが大切だと個人的に思います。

僕がカリフォルニア留学をしていた半年間に人生について考え続けた時も何度か答えにたどり着いたと思っては、翌日にまたボツにして新たに考える、
また答えが出たと思ってもそれがボツになるということを繰り返しました。

もうこれ以上考えれないと思ってから、
その答えを1週間後に考え直してみるとまた違った答えが出る。

そんなことを繰り返し、
最後にたどり着いた答えは、
その後もきっとぶれることはないでしょう。

 

一つ言えることは、
最終的な答えはシンプルなものになるということ。

それが簡単に思いつきそうな答えだったとしても、
その答えが出るまでのどれだけ考えることが出来たかによって、
答えの重みは変わる。

 

パッと思いついた考えは、
後に絶対ブレる。
悩んで悩んで悩み尽して出た答えはその後もきっとブレない。

 

もちろん、
出た答えを実現させる方法はその後もずっと考え続け、
時に方法が変わることもあるけれど、
それでも軸さえブレなければ、
人生に迷うことはなくなるでしょう。

 

迷いがなくなった時の人の成長は早い。
迷いがなくなると人はどんどん成長して行ける。

だから、卒業後の進路は焦って決めるのではなく、
ゆっくり考えて決めるのが良いと個人的には思います。

 

同期が皆就職をし、
仕事を始めている中、
自分は就職せず語学留学をし、
同期に置いてかれているような気がしてならないこともあったけど、
皆が手探り状態で歩き出した時に
立ち止まってとことん未来を考えることが出来たから、
僕は誰にも負けてないと言える鍼灸師人生をこれまで歩んで来れてると思います。

 

これから鍼灸師になる皆さん、
まずは国家試験を通り資格を取ることが最優先だと思うけど、
国家試験が終わった後は一度、
とことん自分の人生について考えてみてはいかがでしょうか?

 

鍼灸師に限らず、
未来が見えないという迷える子羊の皆さんは、
一度立ち止まって自問自答を繰り返し、
自分がなりたい姿を想像し、
これからの未来について考え、
計画を立ててみるのはいかがでしょうか?

 

終わりに

先を考えることの大切さと難しさをここまで書いて来ましたが、
すべての人が僕と同じように遠い未来を見据えて考える必要はないと思っています。

気付いた人もいるかと思いますが、
僕の計画の中には結婚をして家庭を持つことが含まれていません。

結婚をしたくないというわけではありませんが、
自分の計画を崩してまで結婚をしたいとは思わないのも事実です。

 

もし、結婚をして家庭を築き、
子供を授かることを人生の計画に組み込むのであれば、

あえて詳細な未来は考えず、
遠い将来の目標は決めず、
どんなパートナーと結ばれて全く違った生活となっても良いように汎用性を高める努力をすることに努めるのも一つの手かもしれません。

 

鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師は、技術職です。
それは別の言葉でいうとどこでも出来る仕事だし、
個人で出来る仕事でもあります。

特に女性にとっては、
合間の時間だけでも出来る仕事でもあるし、
逆にとことんやって大きな利益を出し得る仕事でもあります。

 

はっきりとした未来の形を決めず、
どんなことが起きても良いようにひたすら知識と技術を磨くという道を選んでも良いかもしれません。

そうすることで見えてくるものもきっとあるでしょう。

瞬発的な判断を求めらることが得意な人は、
目の前の一瞬一瞬に全力に生きていけば良いと思います。

僕の友人の鍼灸師にもそのタイプの人がいます。
彼は悩みながらも日々楽しく生きています。

 

悩み続ける人生を楽しむか、
目標を定めて悩まずに生きれる人生を送れるようにするか、

最終的な判断を下すのは自分です。

自分の人生だから自分で決めれば良い。

ただ、
迷いなく日々目標に向かって邁進する道を楽しんでいる僕が自信を持って勧めるのは、
やはり、とことん考え尽した上で自分の生き様を決めて生きる道です。

そういう人は、
どんな困難があっても乗り越えて行くし、
不満を言わず、
不安になることもなく、
人生を歩んで行っています。

 

もし、あなたが将来に不安を抱いているのであれば、
卒後すぐの僕のようにとことん今後の人生について考えてみるのが良いと思います。

鍼灸師の資格を取ったからと言って、それを仕事にしないといけないなんて縛りはないですよ。

新たな人生のスタートラインだからこそ、
一度ゼロベースで今後の自分の人生を考えてみるのも良いのではないでしょうか?

 

ひとつ、覚悟しておいて欲しいのは、
とことん考えるのはとっても辛いことであるということ。

自分と向き合う必要があるし、
答えがなかなか出なくて自己嫌悪に陥ることもあります。

食事が喉を通らなくなるような日々が続くこともあるかもしれません。
寝ることも忘れ、気付いたら朝を迎えていたなんてこともしょっちゅうありました。

でも、もしあなたがそれほどまでに自分と向き合うことが出来たのであれば、
きっとその後の人生で迷うことはなくなるでしょう。

僕は自力で半年という時間をかけて答えを見つけましたが、
そんな時間はないよって方は、
前田裕二さんの著書、「メモの魔力」を読んで内省をしてみるのも良いと思います。


メモの魔力 -The Magic of Memos- (NewsPicks Book)

 

転ばぬ先の杖、ではないけれど、
今後の鍼灸師人生における軸となるものを見つけておくことは、
きっと近い将来に役立つと思います。

 

本文の最初にも書きましたが、
鍼灸師の人生は、大体卒後5年で決まります。

最初の5年で
どんな人と出会い、
どんな経験をし、
どんな学びを得て、
どんな鍼灸師になるか。

それ次第で、その後鍼灸師として歩んでいくであろう道が大体決まります。

将来海外に出て仕事をしたいと言った先輩後輩同期の中で、
卒後5年以内に海外に出なかった人でその後に海外に出て仕事をしている人は居ません。

5年も経てば、何かしらの責任を追うことにもなるし、
立場というものも出来て来ます。

自分を信頼してくれる患者さんを抱えることもあるでしょう。

そう言ったしがらみをすべて断ち切って新たなことが出来る人は本当に少ないです。
また、5年経ってから職場を変えたり、
生活環境を大きく変えたとしてもすでに身についた習慣や考え方はなかなか変わらないものです。

鍼灸師の人生は卒後5年で決まるというのは、
そういったことすべてを包括した言葉なんです。

 

これから鍼灸師になる皆さんにはなるべく後悔をして欲しくない。
だからこそ、
よくよく自分の今後について考えて欲しいなと思います。

鍼灸の素晴らしさを知っているからこそ、
それを扱う皆さんにも幸せになって欲しい。

それが世界中の多くの患者さんのためになると信じています。

 

治療する人が幸せじゃないと、
治療を受ける人も幸せになれないよね。

そんな思いも根底にはあったりします。

人々が幸せになるために、
鍼灸が今後も広がっていったら良いなと思ってます。

そのためにもまずは鍼灸師さんたちが幸せになって欲しいなって。

 

この記事が、どこかの誰かの役に立ったら嬉しいなぁと。

これからの鍼灸業界を担うであろう鍼灸学生さん達に捧ぐ。

 

2021年1月1日 MITS

 

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