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Date - 2018.05.05

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なぜ人は船酔いになるのか。見直すべきは食生活。

以前、なぜ人は船酔いになるのか。メカニズムを考察してみる。という記事を書きました。

なぜ人は船酔いになるのか。メカニズムを考察してみる。

 

今回の記事では、船酔いの発生のメカニズムと治療法について。

今回は船酔いの予防、食事について。
実際の体験談を含めてご紹介していきます。

 

船酔いの原因

スパには、世界中の国からセラピストが集まります。
ヨーロッパ、アジア、アフリカ、オセアニア、北米、南米、そして、ラテンアメリカ。
今後はカリブ海の国々の人も豪華客船に働きにきます。

特に多いのはフィリピン人、インド人、インドネシア人、南アフリカ人、イギリス人です。
皆同じように船酔いになるかと問われればその答えは“YES”であり、“NO”でもあります。

国籍、人種など遺伝的な要因によって船酔いになりやすいかどうかの差はありません。
ですが、観察をしていると面白いことにアジア人の方が船酔いになる確率が高いです。

スパにはフィリピン人が多いのですが、
船のれがひどいと大フィリピンから調が悪くなっていきます

なぜでしょうか。

答えは、”食事”にあります。
前回の締めの部分でも書きましたが、船酔いになるかどうかは食事が大きく関わっています。

アジア人は、他の地域の人に比べ白米を主食として食べることが多いです。
そして、フィリピン人は油を使ったこってりした料理を食べることが多いです。

白米は、水分を多く含んでいますので、その分体に水が溜まりやすくなります。

船酔いの原因に内臓の失調と体内の余分な水分(痰湿)が挙げられるのですが、
フィリピン人は食生活の影響により
内臓内の水分量が多いことと油っぽい料理をたくさん食べることで消化不良が起こりやすく内臓に負担をかけています。

陸地であれば問題なくても船の上ではそれが問題になることがあります。

 

そして、船の上は言い換えれば海の上、
陸地よりも湿気が多い状況なので体の中に”湿”が、水分が溜まりやすい環境です。

東洋医学で”湿”は、内臓、特に胃と脾に影響し、悪心・嘔気、腹部膨満感といった症状を引き起こすと考えられています。
なので、白米をたくさん食べると体に水が溜まりやすく内臓の状態が悪くなりやすくなってしまいます。
だから白米が大好きなフィリピン人は船酔いになりやすいのです。

フィリピン人以外に船酔いになりやすいのが、イギリス人。
興味深いことにこちらの国も島国ですね。

イギリス人はあまり白米を食べません。
なのになんでと思うかもしれませんが、
イギリス人の友達がいて、船で彼らの食生活を見ていればきっと誰もが納得するでしょう。

もちろん、すべてのイギリス人とは言いません。
バランスの良い食生活を送っているイギリス人も中にはいます。
ですが、大体彼らの食生活はひどいものです。

イギリスのご飯はまずくて食べるものが無いと留学生が愚痴をこぼすのも納得で、
彼ら、パスタとパン、フライドポテト、チーズ、マッシュドポテトとハンバーガーくらいしか船で食べません。

肉はあまり好きじゃ無い。
魚やシーフードなんて食べたことも無いけど嫌い。
野菜なんて美味しくないから食べない。
と、お前一体どんな食生活を送ってきてんねんっ!とツッコミを入れたくなるような食事内容です。

それ以外にもフルーツやスイーツは食べますが、
それでもそんな食生活してたら内臓の状態がいいわけ無いやんけと納得な食生活です。

もちろん全てのイギリス人に当てはまるわけじゃ無いし、
大半が若いイギリス人の女の子の話なんだけど、
船酔いに毎回のようになるイギリス人のスパの子の食生活はひどいです。
いや、これはイギリス人だけではなく他の国のスパの子にも言えますが。

 

船酔いになったら

そんな罵声を浴びせかけてる僕ですが、
以前の僕もそれに負けず劣らずのひどい食生活をしていました。
だからこそ船に乗った最初の2か月船酔いに苦しむことになったのです。

船に乗る前の半年間、僕は馬車馬のようにとても忙しく働いていました。
好きな仕事来て活を楽しんでいたので後はないのですが
あの頃は、朝早くに家を出て、0時近くに家に帰る。

そして、週の労働時間が移動時間も合わせれば100時間を超えていて、
休みなどなく週7で働いている状況でした。

一人暮らしだったのもありご飯を作って食べることもせず、
毎食コンビニで買って食べてました。
ファーストフードも多く食べていました。
そして、食事のうち7割以上がパンかおにぎりかラーメンやパスタといった麺類で、
ほとんどが炭水化物という食事内容でした。

船酔いによくなるイギリス人の食生活と大差ない食生活でした。
そんな食生活を送っていた上に睡眠時間も短く働き詰めでズタボロになった体の状態で船に乗ったものだから当然のように船酔いになりました。

もともと小さい頃から内臓が強くなく、
すぐお腹が痛くなる方だったのでその影響も多少あるかとは思いますが、
要は若さにあぐらをかいて食生活をおろそかにしてきた報いを船に乗って船酔いという形で僕は受けることになりました。

それがきっかけで僕は食生活を大きく変えました。
今では、炭水化物は食事のうち1割程度
野菜と魚をベースに食べています。
そしてお腹を冷やさないように。
冷たい飲み物はなるべく避け、冷たい飲み物を飲むとしても口に含んだら少し置いて温めてから胃に入れるようにしてます。

 

野菜も生野菜を食べる時は必ず調理した野菜も食べてお腹を冷やしすぎないようにしています。
そして、ソフトドリンクはほとんど飲まなくなりました。

バーに行ってお酒を飲むことはありますし、
たまにハンバーガーなどのジャンクフードを食べることもありますが、
頻度は低く、食事は大きく変わりました。

初めのうちは漢方も使い体調を整えていましたが、
今では船酔いになることは全く無くなりました。
自分の経験からも食生活を変えることが船酔いを予防することにとても大切だと言い切ることが出来ます。

 

こぼれ話を少し。

 

船に長く乗っていると慣れて船酔いになりにくくなると言われます。

実際その通りで、船酔いになりやすい子でも船に長く乗っていると船酔いになる頻度が減ってきます。
(それでも海が荒れて船の揺れが強くなればどれだけ船での生活が長くても船酔いになる子はいます。)

なぜそんなことが起きるのかというと。

簡単に言えば、”慣れ”ということなのですが、
その”慣れ”を考察してみると
揺れのある生活に慣れることで、体を緊張させずに生活を送れるようになるということが考えられます。

初めて船に乗ると普段とは違った揺れを体感することで知らず知らずのうちに体がこわばります。
歩き方や立ち方、姿勢もその影響で変わってきます。
体が強張ればその分筋肉は硬くなります。

前回の記事を読んだ方であれば、
ここまでくればもうお分かりですね。

体のこわばりから首の筋肉の張りが生まれ、それが三半規管へと繋がっていきます。

船の生活に慣れれば体をこわばらせずに生活を送ることができるようになるので、
筋肉を緊張させることが減り、その分船酔いになりにくくなるのです。

 

船酔いを予防するには

船酔いを予防するには食生活がとても大事です。
内臓の状態を良くするためにもお腹を冷やさないような食生活を心がけること。
米やパンを中心とした食生活から野菜を中心とした食生活に変えること。
(もしくは船が揺れるときはご飯の量を控えること)
油っぽい料理を控えること。
食べ過ぎや飲み過ぎに気をつけること。

これらの知識は一般的な体調管理の範囲内かと思います。
食生活を気にしている方であればすでにやっていることでしょう。

ですが、船酔いになる人は一般的な体調管理すら出来てないから”船酔い”になるのです。
船酔いに、もしくは車酔いになった方は、そのことを忘れず、自分の食生活を見直してください。

実際、船酔いにならない為に何を食べたらいいのか。
どんな食べ物を避けるべきなのか。
これから船旅へ行く方の為に具体的な食べものを書いておきます。
船に乗る方は是非参考にしてください。

 

何を食べたら良いのか

まず大事なのが、
内臓の調子を悪くする要因となる余計な水分”湿”を作る食べ物を避けること。

豚肉や脂肪分の多い肉、濃縮還元のジュース、オレンジ、トマト、小麦で作ったパン、イースト菌を使ったパン、砂糖、甘味料、冷えた飲み物、牛乳などの乳製品
これらの食べ物は”湿”を体にためます。

なので日頃からこれらを避けるようにすると良いでしょう。

海が荒れて船が大きく揺れている日は船酔いになりやすので、
普段船酔いにならない方でもこれらの食べ物を避けた方が良いでしょう。

パンの食べ過ぎや冷たい飲み物の飲み過ぎ、砂糖やスイーツの食べ過ぎも内臓の冷えを引き起こすので注意が必要です。

体に溜まってしまった”湿”を抜くのに良い食べ物は、
あずき、アルファルファ、アンチョビ、大麦、カエル、黒豆、セロリ、ぶどう、わかめ・昆布などの海草、レタス、サバ、イワシ
などが挙げられます。

内臓の冷え、体の冷えが船酔いの症状を悪くします。
なので、体を温めてる作用のある食べ物を食べることも船酔いを予防するには効果的だと言えるでしょう。

 

アンチョビ、バジル、黒胡椒、チェリー、栗、ニンニク、生姜、羊肉、ムール貝、ナツメグ、玉ねぎ、桃、くるみ、エビ、サツマイモ、鱒、カブ、ビネガー、ワイン、ローズマリー
これらの食べ物は体を温めます。

内臓に負担をかけないような食事が”船酔い”を予防するのに大切になるので、
普段からファーストフードや加工食品を避けて体に化学物質をためないようにし、
バランスのとれた食事を心がけるのが良いでしょう。

現代の食事は昔に比べ圧倒的にカロリーが高いものが増えました。
たとえ少量でも高カロリーなものが多いです。
その分食べ過ぎればすぐ太ります。
(最近では高カロリーだから太るのではなく、糖質が多い物を多く食べると太ると言われています。なので砂糖の多いソフトドリンクやデザート類、炭水化物を多く食べると太りやすいということです。)

 

僕が船酔いになった理由

今は、化学物質を含んだものが大量に出回ってます。
新鮮な食材のみを使ったレストランもありますが、
腐りにくくするように防腐剤を使った食材を使っているレストランも多くあります。
特にファーストフード店での食事の摂りすぎには注意しなければなりません。

以前の僕は忙しすぎたのもあり全食コンビニもしくはファーストフードという生活をしていました。
あの頃はコンビニのご飯やファーストフードを美味しいと感じていたし、
手軽で手間がかからず、移動の間に食事を済ませることが出来るので加工食品ばかり食べていました。

結果何が起きたかというと”船酔い”です。
先にも挙げた通り船酔いは内臓の状態が悪いことに起因します。

 

僕の内臓の状態は悪かったのです。

日本で忙しく暮らしていた時は自覚症状はありませんでした。
それでも僕の内臓の状態は悪かったのです。

 

これはおそらく今加工食品ばかりを食べている全ての方にも言えることだと思いますが、
何も症状がないからといって内臓の調子がいいわけでは無いのです。
体の状態は知らず知らずのうちに変わっていきます。
自分で気をつけなければだんだんと悪くなっていきます。

 

1日くらい体に悪い食べ物を食べても大丈夫ですが、
1日からだに良く無いものを食べたなら次の3日間は、
1週間続けて食事内容が悪ければ少なくとも次の3週間は気をつけるようにしましょう。

身体に溜まった毒素は簡単には排出出来ません。
だけど身体に悪いものは簡単に摂取できてしまうのが今の世の中です。
自分の身体を管理すべきのなのは自分自身です。
他人任せではいけません。

あなたの身体はあなただけのものではありません。
特に若い世代の方々。
これから子供を授かる方々。

知っていますか?

僕らの身体は自分たちが食べたもで出来ていて、
僕らの身体は僕らの両親や祖父母が食べたものでできているのです。

 

つまり、

あなたの食事の内容が将来の自分の子供へと影響を与えるのです。
妊娠してから食事内容を気をつけるだけではいけません。
妊娠前から食事内容に気をつけなければなりません。

妊娠をしないからといって男性は食事を気にしなくていいわけではありません。
父親の食事内容も子供へと影響を与えているのです。

日本は長寿の国と言われ、健康なお年寄りも多いです。
しかし、欧米の食文化が入ってきた今の食事と、
今元気なお年寄りの方々が食べて来た食事とは変わってきています。

将来、今の30代、40代が80歳を迎える頃にはきっと日本は今ほどの長寿の国では無いのではないかと思います。
たとえ平均寿命が高くても薬漬けで生き延びているだけで健康寿命の平均は今より悪くなるでしょう。
それはすでにもう始まっています。

心臓病、高血圧、高コレステロール、癌、糖尿病などの生活習慣病は、
間違いなく食生活が大きく関わっています。

なぜ今の日本にはこれらの病気が、
患者が増えているのでしょうか。

考えるまでもないでしょう。
理由は食事にあります。

若ければ多少食生活が悪くても体調を崩すことは無いかもしれません。
それでも続ければそれは間違いなく悪い影響を引き起こします。

病気になる前に出来ることがあります。
もし、自分に思い当たる節があるのなら今日から食生活を見直しましょう。

気づかずに間違いを犯すものはバカ野郎であるが、気づいても間違いを犯し続けるものは愚か者だ。
バカ野郎を救うことは出来ても愚か者を救うことは僕には出来ない。むしろ救う気が起きない。
自分がバカ野郎だったと気づいたら、愚か者にならないように気をつけましょう。

「知っただけでは何も変わらない。行動に移してこそ物事を変えることが出来る。」 by MITS

とりあえず、加工食品を食べるのをやめることから始めてはいかがでしょうか?

 

MITS

 

 

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