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Date - 2017.07.31

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豪華客船で働くことのデメリットとは?

旅に出たい。
旅行に行きたい。
世界を見て回りたい。

 

でも、

お金がない。
時間もない。
1人で旅する勇気がない。

働きながら世界を周れたら良いのにな。
そんな都合のいい仕事なんてあるんだろうか。。。

はい、あるんです。
それが豪華客船という職場

働きながら世界を周れて、
なおかつお金が貯めれて、
さらに世界中に友達が出来る。

そんな夢のような職場が豪華客船

しかし、良い事しかない話なんてそうそうありません。

 

どんなことにもメリットがあればデメリットがあります。
良い事を語るにはその反面にある悪い事を語らねばならないでしょう。

良い事だけを語っている情報には、
何か裏があるのが世の常です。

という事で豪華客船での仕事の裏側、
今日はどんなデメリットがあるのかを実際に船で働いているクルーの視点から紹介して行きます。

 

労働時間が長い

 

これはデメリットと感じない人もいるでしょう。
僕もこれをデメリットとは感じてませんが、
多くの人はデメリットと感じるのではないでしょうか。

船にも法律が適用されます。
海の上の法律。

船員用の法律があります。
1日の労働時間は最長12時間です。
日本の労働基準法では8時間ですが、
その1.5倍ですね。

基本的に契約期間中は1日休みはありません。
(職種によってはフルデイオフがあることもあります。)
毎日働きます。労働時間は職種と日によって違いますが、
1週間で最長70時間と決められています。

どの職種がどのようなスケジュールで働いているのかはまた今度詳しくまとめてみようかと思います。

 

拘束期間が長い

これも職種によるのですが、
今まで出会った日本人クルーは大体契約期間が長い職種の方でしたし、
ほとんどの職種の契約期間は6ヶ月以上なので十分に長いかと思います。
ちなみに鍼灸師の契約期間は7ヶ月ですよ。

 

常にストレスフルな環境での生活を送ることになる

 

同じ職場で同じ人と仕事をし、
私生活でも同じ人達と生活を送る。

ほとんどのクルーは相部屋なので一人きりになる時間を作れることも少ないです。
常にみんなと良い関係を作れる人はそうそう居ないと思うので少なからずそれがストレスになることでしょう。

小さいストレスでも積み重なれば大きなストレスとなりえます。
常に合宿をしているようなものだと考えてもらえれば良いかと。

それが良い経験をもたらすこともありますが、
その逆もまたしかりです。
短期間なら良いですが、
長期間になると話は別です。

ストレスは人の成長の助けとなりえますが、
問題を引き起こすきっかけとなりうることもありえます。
何事もバランスが大切です。
船とはそれが崩れる可能性が大いにある環境です。

 

言語の壁、文化の壁、食事の壁がある

こんな壁は簡単に乗り越えていく人はたくさんいます。

しかし、乗り越えられず船で働き続けることが出来ず辞めていくもの、
契約を終えたとしても悪い思い出しか残らず1度だけで船の仕事を辞める方がたくさんいることも確かです。

日本食しか食べられないという人にはまず無理でしょう。
異文化を受け入れられない人には難しいでしょう。

英語が思うように話せないからといってコミュニケーションを取って語学力を上達しようとしない人には船の仕事を得れたとしても長続きしないでしょう。

 

母国の人達との人間関係が変わる

変わらない人もいるでしょう。
しかし、半年も街を離れれば色々な変化が起こります。

国に戻ると浦島太郎状態になることがあります。
船ではネットの接続が遅い上に料金が高いので日本で暮らしているように情報を収集したり友達との関係を保つ事は難しいです。

それに、一度豪華客船という別世界を経験してしまえば少なからず物の見方が変わります。
物の見方が変われば考え方が変わります。
たとえ、家族や友達が変わらなくても自分が変わってしまえば人間関係に変化が出てくるのは仕方のない事です。良くも悪くも。

長く船の仕事を続ければ続けるほど、
疎遠となる人の数が増えてしまうことになるでしょう。
その分新しい出会いがあって、交友関係が広がる事が大いにありますが。

 

家族や友達の大切なイベントに参加出来ない

運が良ければ参加する事は出来ます。
しかし、半年以上家に帰らなければ、
結婚式やお葬式など特別なイベントに参加出来ない確率は高くなるでしょう。

僕も両手で数えきれないほどのイベントを逃して来ました。
それはもちろん日本に住んでいても起こりえますが、豪華客船へ働きに出ればその数は間違いなく増えるでしょう。

どうしても逃せない大切なイベントには逆算して契約を調整して参加する事も可能ですが、
逃す機会の方が多くなるのは確かでしょう。

 

同じ日々の繰り返しに飽きる

これはどこに住んでいても起こり得る事でしょう。
しかし、船では出来ることの制限がある上に同じ航路を繰り返していると毎回同じような日々を送ることになります。
1度目の契約は色々な事を学ばなくてはいけないので飽きている暇はないでしょう。

しかし、2度3度と繰り返していくうちに同じ日々の繰り返しに嫌気がさしてくる事も確かです。
港へ出てリフレッシュする事も出来ますが、
それにも限度があります。

都市で暮らしているように色々な選択肢があるわけではないのです。
経験として数年船で働くのはとても良い経験となるでしょう。
ですが、5年、10年と続けて行ける人はなかなかいないのではないでしょうか。
特に鍼灸師は仕事内容と志の葛藤に悩む事になると思うので長く続けるには向いてない職場かと思います。

 

契約の終わり頃には心身共に疲れ果てる

たぶん大半のクルーメンバーは契約の終わり頃に疲れ果て身体に何かしらの問題を抱える可能性が高いです。

長期間長時間働いていていれば当たり前と言えるでしょう。
クルーメンバーはみなハードに働いています。

足腰に問題が出る人もいれば、
免疫系に問題が出る人もいます。
ホルモンバランスの不調を訴える子も多いです。
不眠を訴える人も多いです。

Spaは特にストレスが溜まりやすい環境なので、
ストレスが原因で様々な失調を引き起こします。
ストレス太りで契約の最初と比べ10kg近く太る子も多いです。

船には鍼灸師は1人です。
つまり自分を治療してくれる人はいません。
マッサージを受ける事は出来ますが、
それはリラクゼーションのマッサージなので問題を治してくれるとは限りません。
なのでどれだけ自分の体調管理が出来るかがとても大切になります。
豪華客船は自己管理が出来ない人には大変な職場です。

 

家族や恋人、仲の良い友達と長期間会えない

それを苦と思わない人もいるでしょう。
僕もその1人です。
しかし、それを苦と思う人は多くいるのではないでしょうか。

特に結婚をしてパートナーや子供がいる人、
大切な恋人がいる人にとっては長期間会えないのはとても大変なものでしょう。

 

 

 

 

どんな職場でもメリットとデメリットがあるように豪華客船で働くのにもデメリットがあります。

しかし、個人的に想うのは、
豪華客船で働く経験は人生においてかけがえのないものとなるでしょう。
将来の伴侶と出会う可能性もあるでしょう。
船での経験は自信を与え、
どこでも生きて行ける自信を得る事が出来るでしょう。

ストレスは人を成長させます。
豪華客船でのストレスは大きい分、
人として大きく成長させてくれます。

鍼灸師にとっては自分の培って来たもの、
学んで来たものを実践するよい経験の場所となります。

なので経験を欲する若い鍼灸師には是非とも挑戦して欲しい舞台です。
海外で働くことと豪華客船で働く事は似て非なるものだと僕は思っています。
船という職場は世界中どこを探しても他には無い職場です。

だからこそ挑戦しがいのあるものだと思いますし、
その経験が将来必ずどこかで活きてくる事でしょう。

僕は貯金ゼロ
むしろ借金がある状態で船に乗る決断をしました。
船に乗る頃にはさらにその借金が50万円近く増えていました。

 

当時の僕の年齢は22歳です。
鍼灸師の免許を取ってから1年半です。
そんな経験の少ない若造でも出来た事です。

やると決断して行動すれば豪華客船で働く事は難しく無いでしょう。
もちろんたくさん苦労をします。

僕の恩師は、
“若いうちにたくさん苦労をしなさい。そうすればきっと将来起こる大変な事を楽に乗り越える事が出来るよ”
と教えてくださいました。

若いうちから楽な方へ逃げていては将来もっと苦労する事になるかもしれませんよ。

苦労を苦労と思わない人こそ、
人生を楽しめる人で、
成功する者だと僕は思います。

特に将来海外挑戦を考えている鍼灸師には是非とも豪華客船という舞台に挑戦して欲しいものです。

そこにはデメリットを凌駕するたくさんのメリットが待っていますよ。

MITS

 

豪華客船で働くことのメリットについての記事はこちら↓

豪華客船で働くことのメリットとは?

 


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ブログでは鍼灸・医療・身体の事を中心にMITSが実際に経験したことから学んだことを書いています。

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