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Date - 2017.10.21

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船の生活をしていて思うこと

来月でなんだかんだ船で働き始めて4年が経つ 

 
以前の暮らしがどんなだったかよく思い出せないほどこの暮らしが当たり前になって来た今日この頃
 
言わば別世界の暮らしをしていて思う事を思いつくがままに書き残しておきます。
 
 
 

クルーズ

 
今では当たり前な事だと思うようになってしまったんだけど、
 クルーズ船には多種多様な人が暮らしている。
 
船によって違うけど30-50カ国を超える人々が1つの場所で暮らしている。
国や出身地が違えば文化や育って来た環境が違う。 
 
そうなれば同じ物事に対して感じる事、
起こす反応が大きく変わってくる。 
 
そうなれば対立する事もある。 
理解出来ない事だって出てくる。 
 
 
みんなが同じ志を持って同じ方向に向かっているのであれば、 
ぶつかり合いながら進んでいけるのだろう。 
 
 
だけど、船に働きに来ている人全員が同じ志を持っているわけじゃない。 
むしろバラバラだ。 
 
 
 
それでも船がまとまりを持ってお客をもてなす事が出来て良い評価を得ているのは、 
 
トップに立つものが規律を作り、 
模範となる行動をし、 
働く者の事を考え、
常に進化をする努力を続けているからだと僕は思う。 
 
 
 
 
 
今、僕が働いているのはプリンセスクルーズというクルーズ会社 
 
 
プリンセスクルーズは今年のクルーズライン顧客満足度ランキングで1位になったクルーズラインだ。 
 
つまり世界で一番の評価を受けた会社だ。 
 
 
 
おそらく、サービスの点で言えばより高い金額でクルーズをしている会社に比べれば落ちるのであろうけど、金額とそれに対するサービスの点でもっとも優れているという評価をお客様から頂いているという事実に変わりはない。 
 
そんなクルーズ会社で働き、 
そこで働くクルーの生活を見て思うのは、 
 
 
理解出来ない相手を受け入れ、
自分と関係ない文化を受け入れるという事が人々にとって当たり前になれば、
世界の国々が本当の意味で繋がる事が出来るのではないか
戦争が無くなるのではないか 
 
ということ。 
 
 
 
1つの世界で暮らし続けて外の世界を見た事がない人にとっては難しいことだと思う。
だけど、ここを乗り越えていかないと地球とこの僕らが生きている世界に輝ける未来はやって来ない。
 
 

僕の生活

 
僕はどちらかと言えば内向的な生活を送っている。
特に最近は職場と自分の部屋以外に行く事があまり無く、
外へも1人で出る事の方が多い。 
 
 
バーに行ったり、パーティーに行く事もあるけど、
毎日のように誰かと一緒に過ごしたり、 
たくさん友達を作るという事をするつもりが無い。 
 
それでも繋がりは出来るし、 
出来た小さな繋がりを大切にして行くだけで自分にとっては十分である。
 
 
そして最近は何より自分1人で考え事をする時間が多い。 
 
もともと自分の事を話したがらない、
無口とまでは言わないけどあまり話をしないタイプだから新しい友達を作ることはあまり得意じゃない。 
 
それに作りたいともあまり思っていない。 
 
 
 
それでも人はよく見ている。 
 
職場であるスパの人間関係 
船の中を歩くゲストの行動 
バーやパーティーでの周りの人々の言動
そして、一緒にいる人達のこと
 
 
 
何かを思うわけでもなく、 
何かを決めつけるわけでもなく、
何か情報を集めようとしているわけでもなく、 
ただ見ている。 
 
 
その折にふと思う事が出て来てそこからアイデアが広がったりする。 
 
 

今僕は、船の前方、オープンデッキにいる。 
 
ここはクルーの喫煙所 

夜中3時のこの場所でタバコを吸っている人はいない。 
 
 
海風に吹かれながら雲の出ている夜空の下でこの記事を書いている。 
眠れぬ夜にこうやって海風にあたりにすぐ行けるのも船の暮らしの良い点だと僕は思ってる。 
 
アラスカクルーズの最中なら寒くて無理だけど、
 幸い今は暖かい国々を周るパナマ運河クルーズの最中 
そして明日は丸一日休みだから夜ふかししたって問題ない。
 
自然にすぐ触れられるのがクルーズで働く事の良い点の1つ
 
 
 
 
人間は自然なしではおかしくなるんじゃないかと思う。 
 
ストレスがたまってどうしようもなくなった時、 
僕は海風にあたりに来る。 
 
 
そうすると一気に心が楽になる。
 
 
 
同じ事を山に登りに行っても感じる。 
 
自然の中にいるクルーズ船の環境は、 
様々な症状や疾患が治りやすい環境なんじゃないかと思う。 
 
きっと、実力以上のものが船では出せてるんじゃないかと思う。 
 
 
 
だからかたまに奇跡のような治療結果が出る事がある。
それが全て自分の力だと勘違いする鍼灸師もいるかもしれない。 
 
 
この4年でたくさん経験をつめた事で自信がついたのは確か。 
だけど同時に自分に何が足りないかを嫌という程思い知らされたのも確か。
 
クルーズ船で働いて来たこの4年が将来かけがえのないものとなり自分のこれからへの原動力になるんじゃないかと感じている。 
 
 
 
今夜は星が綺麗だ。 
 
 
 
月が出ていないのもあって星がよく見える。 
 
流星群が見えるかもって事で今夜はオープンデッキに出て来たんだけど、 
なんかどうでもよくなっちゃったのでこの記事を書いている。 
 
 
隣ではラテン出身の黒人のお兄ちゃんが携帯をいじり、
 
その隣ではヨーロッパ人の男女がどこかの国の言葉で会話をしている。 
たぶんセルビア語かな。 
 
 
プリンセスクルーズは、
フィリピン人、イタリア人、セルビア人、インド人が多いんだ。 
 
 
波の音を聞きながら、 
たまに光る雷の光を見ながら、 
ゆったりとした時間過ごしている。 
 
 
船の生活はまるで世界から切り離されたかのように独自の時間が流れている。 
 
テレビを見ず、
ネットのニュースを自分で見なければ外の情報はまったくと言っていいほど入って来ない生活を送る事も出来る。 
 
 
自分と向き合うにはとても良い環境だ。 
 

考えていること

 
今僕が考えているのは、 
 
将来のこと 
鍼灸のこと 
日本のこと 
世界のこと 
医療のこと 
教育のこと 
政治のこと 
宇宙のこと
 
 
 
誰か1人の事を考える事が最近少なくなっている。 
 
自分の目の前にいないたくさんの人の事を考える事が多くなっている。
 
 
 
20代までは自分の為に生きることに全力をささげばいい 
そして、30代からは誰かの為に生きること 
世のため人のために生きること 
 
 
それが昔からの日本での教え 
 
 
 
家庭を持てば、 
その誰かは家族である事がほとんどだろう 
 
 
家庭を持っていない僕は、 
その誰かを世界中の人にしたい。
 
 
 
日本人であるということに誇りを持っている。
 
同じように沖縄人の血が流れていることに誇りを持っている。  
 
そしてそれ以前に自分は地球人であるという事を忘れないでいたいと思っている。 
 
 
 
世界中の人は遠い祖先まで何千何万年も遡っていけばだいたい皆同じ祖先に行き当たるらしいんだ。 
 
 
 
人類みな兄弟 
 
家族を大切にしない人はクソ野郎 
 
家族の定義は人それぞれだけど、 
地球を1つの家だと捉えれば人類はみな1つの家族だよね。 
 
 
理解出来なくてもいい。 
大切なのは受け入れる事。 
やっぱり最後はここに行き着くんだろうなって思います。
 
 
MITS


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このブログでは鍼灸・医療・身体の事を中心にMITSが実際に経験したことから学んだことを書いています。

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