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Date - 2018.01.31

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豪華客船ではどんな疾患を治療する?僕が治療してきた症状まとめ

鍼灸師としてクルーズ船に乗り、
今までの2500人を超えるゲストを治療して来ました。

治療をしなかったコンサルテーションで診たゲスト数も合わせれば4000人を超えます。

1か月の治療数は、乗ってる船によって忙しさが違うので変わって来ますが、
僕の場合は暇な月で大体200
忙しい月だと300を超えるくらいになります。

1番忙しかった時は1週間で100治療以上してました。

よく来る症状は、痛み系の疾患
特に腰痛、膝痛が多いです。
全体の約6-7割が痛み系の疾患になります。

スポーツ現場や接骨院などと違う点は、
急性疾患はほとんど無く、
9割方が慢性疾患です。

まあ、急性疾患に掛かってたらそもそもクルーズに乗って来ないですし、
もし怪我をしたり緊急を要する症状は、SPAでは対応せずに船にあるメディカルセンターの医師の元にみな大体行きますからね。

それでもごく稀に来ますので、
しっかりとした鑑別が出来なくてはなりません。

一件あったのが、
指の感染症

パナマ運河クルーズをしていた時のゲストで、
マッサージを受けに来てた方が指が赤く腫れて少し痛いと。

始めはマッサージセラピストがMITSだったら症状を緩和出来るからと勧めてコンサルテーションという形でこのゲストの症状を診させて頂きました。

指を診たところ、
これはちょっと危ないやつだなと判断し、
船にあるメディカルセンターに行ってもらいました。

僕のことを気に入ってくれて、
あなたの治療が受けたい、なんなら今すぐにでもと言ってくれたのですが、

とりあえず、メディカルセンターの医師に見せてなんともなかったらまた後で戻って来て。そしたら治療してあげるから。
と伝え、その場では治療はしませんでした。

 

メディカルセンターの医師と数日後食堂で会った時にそのゲストの事を聞いたら、
重度の感染症で、あと2、3日遅れてたらおそらく指を切断しないといけなかったと、
ナイス判断、メディカルセンターにゲストを送ってくれてありがとうと言われました。

このゲストは痛みをあまり感じてなかったのもあり、僕が診た時はすでに指の感染症発症から2日が経っていました。

クルーズもまだ半ばで終わりまで1週間以上あったので、もしかしたら手遅れになってたかもしれません。
大した事ないと勝手に判断してお金がかかるメディカルセンターに行かない人も居ますからね。

 

クルーズ船では鍼灸師は、
ドクターという立場になりますので、
こういった判断がしっかり出来なければなりません。

そもそもプロフェッショナルとしては当たり前の事ですが、
客船に乗ろうと考えてる鍼灸師の方は、
治療をして良いのか、するべきではないのかの判断がちゃんと出来るだけの知識と診察法を身に付けておいてください。

まあ、こんなケースは本当に稀なのでほとんど起こりませんが。

船の上特有の疾患は、船酔い。

ふと疑問に思ったのですが、
鍼治療が船酔いにとても効果的だと知っている人はどのくらいいるのでしょうか。
そもそも、どうすれば船酔いを治せるのか、
そして予防できるのかを日本の鍼灸師の方々は知っているのでしょうか。
僕は船に乗る前から知ってたんですけど。

Anyway
(この単語、話題を変える時に使いやすいので結構僕はよく使います)

痛み疾患が全体の6-7割を占めるということは、
逆に言えば痛み以外の疾患が全体の3-4割来るという事です。

つまりですね、
豪華客船で働く鍼灸師は整形外科的疾患だけしか治療が出来ないなんて論外ということになります。

個人的には、慢性的な痛み疾患は簡単な問題だと思っています。

解剖学の知識がしっかりあって、
身体の繋がりを理解していて、
姿勢や動作分析が出来て、
それに対する鍼や徒手療法のすべを持っていれば、9割5分の痛み疾患は初回の治療で緩和、もしくは痛みを完全に取り除くことができます。

5年、10年モノの慢性疾患でも7daysクルーズであればほとんどの場合、痛みを完全に取り除き、可動域の改善までもって行くことが僕は出来ています。

 

そんな中で、僕が最近1番力を入れているのが、
内科疾患への治療

たまに難治疾患の方が治療を受けに来ます。
パーキンソン病とか
MSとか
ALSとか

内科疾患で多いのは、
過敏性大腸炎、慢性膀胱炎、逆流性食道炎

原因不明の病気やガン患者さんも来たりします。

そして、意外と多いのが睡眠障害

 

睡眠障害を主訴として来る患者数はあまり多くないですが、
睡眠障害も持っているというゲストは、
前回の7カ月の契約の時は全体に25%にもなりました。

これまた鍼灸がとても有効な疾患
睡眠障害に対しての治療がしっかり出来ると客船には向いているのかなと思います。

豪華客船では陸地で働くよりも多種多様な人種、
そして多種多様な疾患を診る機会に恵まれます。

つまり、それに対応出来る知識と技術レベルが求められるわけです。

 

まあ、僕が初めて船に乗ったのは22歳の時で、
その頃の自分にすべてに対応出来るほどの知識と技術があったのかと聞かれれば、
無かったと言わざるを得ないですが。

たくさん悔しい思いをしました。
助けられなかった患者さんがいました。
僕を信じて治療を受けてくれた患者さんを治すことが出来なかった事もありました。
良くなっても自分が出したいと思ってる程の効果を出す事が出来なかった事なんて数え切れないほどあります。
僕の治療を受けに来てくれるすべてのゲストをクルーズ中に完治させたい、家に帰った後にもう治療を必要としない状態まで持っていきたいと思っているのですが、現実はなかなか難しいです。

最初の頃は治療が終わった後に症状が全然良くならないと、
吐き気を催すほど自分にムカついていました。
1日の終わりに自分の無力さに対する絶望感に押しつぶされそうになった事もありました。

そこで立ち止まらず、
なぜ良くならなかったのか、
何を見落としていたのかを考え、
次に同じような症状のゲストが来たら絶対治すんだと、
原因が分かるまで本を読んだりネットで調べたりして来ました。

 

おかげで今では9割5分以上のゲストに満足してもらえる治療が出来ています。

船で働き始めて4年、
会社の鍼灸のボスやクルーズラインのディレクター、
一緒に働いて来たすべてのSPAマネージャーや同僚からの信頼を得る事が出来ました。

ひとえにそれは立ち止まらずに自分と向き合って来たからだと思います。
これからも理想像を目指して一歩一歩治療家人生を歩み続けようと思います。
そんな僕がこれまで船で治療して来た疾患、症状を載せておきます。

船ではカルテを英語で書いてますので、
疾患、症状名が英語なのはご容赦ください。

abdominal cramp
abdominal pain
achilles tendon pain
aching body
acid Reflux
allergy
ankle pain
ankle swollen
anxiety
arm numbness
arm pain
arthritis
acid reflux
asthma
autoimmune disorder
back spasm
bell’s palsy
bladder infection
bloating
blocked ear
blurred vision
bone spur
broken bone
bronchitis
bursitis
Calf pain
Cancer(history)
carpal tunnel
chronic fatigue
clotting disorders
Cold
compartment syndrome
constipation
COPD
cough
crohn’s disease
Dimension
diabetes
diverticulitis
dizziness
drop foot
dry mouth
ear infection
ear pain
eating disorder
ED
edema
elbow pain
eye pain
face whiteness
fatigue
feet numbness
feet pain
fibromyalgia
finger numbness
finger pain
GERD
gout
groin pain
Hand numbness
hand pain
hand stiffness
headache/migraines
hearing lost/loss
heartburn
heart disease(history)
heart palpitation
heel pain
heel spur
hemorrhoid
herniated Disk
high blood pressure
hip pain
hives
hormone imbalance
hot flash
IBS
itchiness of ear
incontinence
infertility
insomnia
IT band pain
jaw pain
kidney disease
Knee pain
laby body dimension
leg numbness
leg pain
leg weakness
lose weight
lower back pain
lupus
lyme disease
lymphedema
Menial’s disease
menopause
middle back pain
MS
neck muscle spasm
Neck pain
Neck tightness
Nerve damage
Nerve system imbalance
Neuroma
neuropathy
No appetite
noise in head
Osteoporosis
Over active bladder
PAD
paralysis
Parkinson disease
Phantom pain
Pick’s disease
pinch nerve
planter fasciitis
Polymyositis
poor balance
poor circulation
poor digestion
post poliomyelitis
Postnasal drip
Psoriasis
PTSD
quite smoking
recover from stroke
rest less leg syndrome
Rheumatoid arthritis
rib pain
rinitis
running nose
sacroiliitis
Sciatica
Scoliosis
sea sickness
Seasonal allergy
Sensitive eye
Shingles
Shoulder pain
sinus
skin rush
sleep disorder
snoring
spinal stenosis
spondylitis
Stiff ankle
Stiff man/person syndrom
stomach helmia
Stomach pain
stress
stroke
Suger addiction
swollen ankle
tendonitis
thumb pain
thyroid disease
TIA
Tinnitus
Tiredness
TMJ pain
Toe pain
tremor
trigeminal neuralgia
trigger finger
upper back pain
upper back tightness
UTI
vertigo
well being
wrist pain

 

数えてみた所、
疾患・症状の数は150を超えています。
痛み疾患は部位ごとに分けているので細かく鑑別すればもっと数が多くなるでしょう。
豪華客船とはこのような多種多様な疾患・症状に対応出来る事が必要となる場所です。

 

間違いなく鍼灸師として成長出来る場所だと個人的には思います。
是非、20代30代の若い鍼灸師にどんどん挑戦して頂きたいです。

22歳の若造が飛び込んでなんとかなった世界です。
疾患・症状数の多さにビビらず是非とも飛び込んで来てください!

 

MITS

 

 


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ブログでは鍼灸・医療・身体の事を中心にMITSが実際に経験したことから学んだことを書いています。

時には旅の話や日頃考えていることなど医療と全く関係ないことも書いています。

 

ブログを通して生き方、考え方などを伝えています。MITSの見て感じている世界を少しでも共有出来たらなぁと、このブログを通して人々が幸せに生きる力になれたらなぁと思って書いています。

 

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