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Date - 2018.06.29

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僕が豪華客船に乗ると決めた理由

こんにちは。MITSです!
職業は船上鍼灸師。豪華客船で鍼灸師として働いて何だかんだ5年目。

多くの人に“なんで船に乗ったの?”と聞かれます。

 

確かに、普通に生活してて船に乗るという選択肢が浮かぶことってまずないですよね。

今は日本クルーズの就航も増えてきてTV番組でも取り上げられているので船で働くという考えが浮かぶ人も出やすくなって来ましたが、僕が船に乗った時は日本発着のクルーズは飛鳥Ⅱくらいしかありませんでした。

当時多くの日本人は、豪華客船と聞くとタイタニック?と考えるくらいの認知度でした。
まったくメジャーではない、どマイナーだった豪華客船という選択を僕がなぜしたのか。
当時の僕の状況から紹介して行こうと思います。

 

みっつ22歳、会社を辞める

国家試験に合格して1年、
卒後すぐに行ったカリフォルニア留学から帰って来て半年、
社会人として初めて就職した会社を辞めることにしました。

しっかりとした理由はあるのですが、今回は省略。また別の機会で詳しく書こうかと思ってす。

そんな中、上司の同級生が以前、豪華客船に鍼灸師として乗っていた話を思い出し、
貯金が一切なかった僕は、英語力を伸ばせて、お金を貯めれて、世界を旅できる豪華客船というのは結構良いんじゃないかと思い立ちました。

 

元々は、日本で5年くらい働いて500万円くらい貯めてアメリカの大学に進学し、ATCを取得するつもりでしたが、予定を変更して船に乗ろうと。そっちの方がお金も早く貯まるんじゃないかと。

当時、働いていた在宅訪問鍼灸マッサージの会社以外に社会人アメフトXリーグ1部のチームでアシスタントヘッドトレーナーとして働いていたこともあり、アメフトのシーズンが終わる11月までは日本にいる必要があった為、船に乗るのは半年後と決め、準備を始めました。

 

豪華客船を選んだ理由

正直言えば、お金さえあれば僕は船には乗らずアメリカの大学に進学していたと思います。
でも、貯金が一切なかった僕にはその道がありませんでした。
両親には専門学校の学費とカリフォルニア留学の費用を出してもらっていた為、それ以上頼ることが出来ませんでした。

もちろん、他の会社に就職するという選択肢もありました。それでも会社へ、社長へ失望する形で辞表を出した僕は一刻も早く日本を出たい気持ちが強く、すぐに海外へと出られる道として豪華客船はとても魅力的でした。

会社を辞めるときに思ったのは、“もう日本はいいや。海外に出よう。
多くの人がポジティブな想いを持って豪華客船で働くことを目指すのかなと思いますが、
僕は憧れの気持ちはほとんどなく、ネガティブな気持ちが豪華客船で働く道へと進むきっかけでした。

それでも豪華客船で働いていた鍼灸師と直接話をする機会を頂き、希望と楽しみを持って船に乗ることを決めました。

僕が豪華客船で学んだことはこちら↓

僕が豪華客船で働いて学んだ7つのこと

 

 

僕が豪華客船で働けた理由

客船に乗りたいと思えば誰でも乗れるのか?
そんなことはない。
乗ろうと努力したけど船までたどり着けなかった鍼灸師の方々も居ます。

そんな中でなぜ僕が、半年で乗ると決め、その通り半年で豪華客船に乗れたのか。
今だから分かることも踏まえ、客観的に当時の状況を振り返ってみます。

まず、ひとつ言っておきたいのが、今現在と僕が船に乗った時では状況が違います。
日本には1人しかいないエージェントも今の方とは別の方でした。

 

その1

当時は英語テストも今ほど厳格ではなく、
ほとんど英語が話せない人でも何とか船に乗ることが出来てました。

今ではマリーンズテストという船員用の英語テストを80%以上のスコアで合格する必要がありますが、僕の時はまだありませんでした。
(あまりにも英語が出来ない日本人が多かったからマリーンズテストが必須になったのはナイショ話)

なぜ、僕が船に乗れたかと言うと、
カリフォルニアに留学していてある程度英語が話せたというのが大きかったと思います。

僕に帰って来てからも半年ちょいしか経っていなかったし、
まだ、英語を忘れていなかったことが1番の理由だと思います。

実際、船に乗るための英語の勉強はほとんどしてません。
面接準備のレッスンと船でやるセミナーの練習で英語のレッスンを5回やったくらいです。

 

その2

もう一つ大きな理由があります。
それは、エージェントの人に気に入られていたということ。

僕が豪華客船に乗る準備をしていた時はエージェントが開催するセミナーに参加する必要がありました。1年間2ヶ月に1度開催されるセミナーの参加費は1年分で37万5000円。単発でセミナーに参加することは出来ませんでした。
(今ではこういった費用がかかることはありません。)


そのセミナーに2回ほど参加し、そこでエージェントの方に気に入ってもらえたのがファインプレーだったなと今では思います。
事実、エージェントに嫌われて会社にマイナスイメージを植え付けられた為に船の面接に合格出来なかった人も居ました。

人に気に入られることは船に乗ってからも重要なことなのでこれは必ずしも悪いことではない、
むしろ、船で成功するのに必要なスキルだったりします。

 

豪華客船に乗るためには2度面接をします。
1度目は日本に本社の方が来て面接。2度目は、1度目の面接に受かった人が受けれる鍼灸のボスとのスカイプ面接。(当時の話)

あろうことか僕は、この1度目の面接に盛大に遅刻をしました。

財布を家に忘れて取りに帰ったお陰で電車を2本乗り遅れ、結果1時間半の遅刻。
しょーもない理由。

普通、こんな遅刻をしたら面接を受けるどころじゃないです。
でも、エージェントの方がかばってくれて、本社の人には用事があって遅れていると誤魔化してくれてました。それが無ければ確実に落ちてました。

人に気に入られるというのは、重要ですね。
(そもそも遅刻すんなという話ですが)

 

その3

小さな理由で言えば、クレジットカードも船に乗るために欠かせなかったものです。
最初に書いたように船に乗ると決めた時の僕には貯金がありませんでした。
その上、セミナー代、メディカルテスト代、飛行機代、宿泊費代等、船に乗るまで合計50万円以上かかっています。クレジットカードのリボ払いで払っていなければ余裕で支払えない額です。つまり、借金をして僕は船に乗りました。

 

その4

僕が船に乗れた最大の理由は、良き理解者に恵まれたことです。
僕が前の会社を辞めるか悩んでいた時に相談に乗ってくれて、
会社を辞めたあと船に乗るまでの間、期間限定で雇ってくれた方がいます。

専門学校の先輩で、学生の時に一度だけ合い、最初に働いていた会社がたまたまその方の会社に近かったため、社会人になってからその方と何度かご飯を食べに行ったりしていました。

 

その方に船で働きたい、約半年後に船に乗ろうと考えていることを相談すると

それまでの間、彼の在宅訪問マッサージの会社で雇ってくれて、しかも会社のオフィスの部屋に住んで良いとまで言ってくれました。

働き方もだいぶフレキシブルにして頂いて、この半年の間に、社会人のラグビーチームでのインターン、バスケットチームのトレーナー活動、ハンドボールチームでの全日本選手権の帯同、アメリカでの解剖実習のアシスタントなど他の仕事もさせてもらいました。

 

それが無ければ半年を乗り切ることも船の準備をすることも出来なかったでしょう。

同時期に働いていたアメフトチームもヘッドトレーナーも理解をしてくれて、
アシスタントヘッドトレーナーという立ち位置にも関わらず、
どうしても外せない船のセミナーや面接の時に仕事を休ませてもらいました。

そういった方々の助けが無ければ僕は豪華客船で働くことが出来なかったと思います。感謝してもしきれません。いつか大きな恩返しをしたいと思っています。

 

なぜ、船に乗ったのか

一言で言えば成り行きです。

カリフォルニアに留学してなければ、まず無理だったでしょう。
最初の会社を辞めるきっかけが無ければ、船なんて考もしなかったでしょう。
お金があったら船には乗ってなかったです。
助けてくれる人がいなかったら船には乗れませんでした。

 

英語力が伸ばせて、お金が貯められて、世界を周ることが出来る。
自分にとってメリットがデメリットを凌駕する環境だったことはたしかです。

それでもいろいろなことが組み合わさったおかげで今僕は豪華客船という舞台で鍼灸師として働くことが出来ています。

成り行きというか、導きと言っても良いのかもしれませんね。
変な憧れがなかったからこそ僕は今まで豪華客船で働き続けることが出来たのかもしれません。

僕にとって船上鍼灸師は、なるべくしてなった職業だと思っています。

 

MITS

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